https://www.nord-lock.com/ja-jp/services/instructions/expander/installation-instructions/stepped-pin-spanner-nut/?cachebreak=true

取付・メンテナンスガイド

ステップピン(段付ピン)/スパナナットタイプ

5.4

取付 およびメンテナンス時には本用紙に記載のガイドライン に沿って正しく作業を行ってください

ノルトロックグループのエクスパンダー・システムを ご使用いただき、ありがとうございます。本製品は 独自のエクスパンション機構でピン穴にフィットする ことで、ピン穴の摩耗・変形・割れを防止します。

1 ボルト 2 専用ワッシャー 3 拡張スリーブ 4 テーパー付ピン 5 固定用スパナナット 6 ねじ付ワッシャー

事前準備

1

ピン穴にブッシュ等が取り付けられている場合は、全て 事前に除去してください。摩耗の原因となります。

2

ラグ部に摩耗による変形、割れ等が見られる場合は取付前 に修繕をお願いいたします。

3

穴の表面が荒れている場合は均一になるよう加工し、最高 摩耗点と最低摩耗点の差を1.5mm以内に収めてください。

4

万が一、前述の最高摩耗点と最低摩耗点の差が1.5mmを 超えている場合、事前にお問合せをお願いいたします。

ご注意!最高摩耗点と最低摩耗点の差が2mm以上に達している場合は、ノルトロックジャパンまたは販売代理店まで ご連絡ください。特殊品のスリーブが必要となる場合があります

取付作業

5

軸部の焼き付き防止のため、グリースは グラファイト系のものをお薦めします。 ねじ部には絶対にグリースを塗布しない でください

6

ご注意!ピンのグリース穴部は 強度が落ちるため応力 方向から90度横に逸ら せて取り付け願います。

7

スペーサーは常に、テーパー付ピンの段付き部とは 反対側に設置します。元々スペーサーが付いている 場合は、そのままエクスパンダーを取り付けます。エ クスパンダーにスペーサーが同梱されている場合 は、スペーサーの傾斜部がベアリング側に向くよう 設置し、ラグ部との間に来るようにしてください。

8

テーパー付ピンを挿し入れ、段付き部とは反 対側に固定用スパナナット・ねじ付ワッシャ ー・ボルトを取り付けます。ねじ付ワッシャー とラグ部の間に隙間ができるよう設置し、段 付き部が中央のベアリングに接触するまで しっかりと締め付けます。

9

次に、段付部(ピン径が大きな 方)側に拡張スリーブと専用ワ ッシャー、そしてボルトを取り 付け、裏面にある既定トルクで 締め付けます。

ボルト・固定用スパナナット・ねじ付ワッシャ ーを取り外し、こちら側にも拡張スリーブを取 り付け、ねじ付ワッシャー・固定用スパナナッ ト・ボルトの順に(順番にご注意)取り付けま す。スパナナットは締め付けず、ボルトの方を 既定トルク(裏面参照)で締めた後に、スパナ ナットを最大50Nmで締め付けます。

推奨締付トルク表

10

ボルトでの推奨締付トルク

トルク誤差±10%想定での値

  M12 M14 M16 M20 M24 M30 M36 M42
Nm 70 115 175 350 500 600 700 900
lb-ft 52 85 129 258 369 443 516 664

標準ナットでの推奨締付トルク

トルク誤差±10%想定での値

  M12 M14 M16 M20 M24 M30 M36 M42
Nm 65 115 175 250 350 500 600 700
lb-ft 48 85 129 184 258 369 443 516

薄型ナットでの推奨締付トルク

トルク誤差±10%想定での値

  M12 - M16 M20 M24 M30 - -
Nm 60 - 125 200 275 350 - -
lb-ft 44 - 92 148 203 258 - -

スパナナットでの推奨締付トルク

トルク誤差±10%想定での値

  M17 M25 M35 M45 M55 M65 M75 M85
Nm 50 120 250 500 600 700 800 900
lb-ft 37 89 184 369 443 516 590 664

固定用スパナナット 締付トルク

  ....M100 M100.... - - - - - -
Nm 50 80 - - - - - -
lb-ft 37 59 - - - - - -

取外し作業

11

最初の締付作業を終えた後、可動域いっぱいまで何度か動か し、本製品をなじませた後、ボルトの増し締めを行います。そ の後は10時間・40時間の作業時間の後および定期メンテナ ンスの際に増し締めを行ってください。

12

作業完了後、テンションワッシャーとラグ部の間に0.5mm 以上のクリアランスがあることをご確認ください。