取付・メンテナンスガイド
ステップピン(段付ピン)/スパナナットタイプ
5.4
取付 およびメンテナンス時には本用紙に記載のガイドライン に沿って正しく作業を行ってください
ノルトロックグループのエクスパンダー・システムを ご使用いただき、ありがとうございます。本製品は 独自のエクスパンション機構でピン穴にフィットする ことで、ピン穴の摩耗・変形・割れを防止します。
1 ボルト 2 専用ワッシャー 3 拡張スリーブ 4 テーパー付ピン 5 固定用スパナナット 6 ねじ付ワッシャー
事前準備
ピン穴にブッシュ等が取り付けられている場合は、全て 事前に除去してください。摩耗の原因となります。
ラグ部に摩耗による変形、割れ等が見られる場合は取付前 に修繕をお願いいたします。
穴の表面が荒れている場合は均一になるよう加工し、最高 摩耗点と最低摩耗点の差を1.5mm以内に収めてください。
万が一、前述の最高摩耗点と最低摩耗点の差が1.5mmを 超えている場合、事前にお問合せをお願いいたします。
ご注意!最高摩耗点と最低摩耗点の差が2mm以上に達している場合は、ノルトロックジャパンまたは販売代理店まで ご連絡ください。特殊品のスリーブが必要となる場合があります
取付作業
軸部の焼き付き防止のため、グリースは グラファイト系のものをお薦めします。 ねじ部には絶対にグリースを塗布しない でください
ご注意!ピンのグリース穴部は 強度が落ちるため応力 方向から90度横に逸ら せて取り付け願います。
スペーサーは常に、テーパー付ピンの段付き部とは 反対側に設置します。元々スペーサーが付いている 場合は、そのままエクスパンダーを取り付けます。エ クスパンダーにスペーサーが同梱されている場合 は、スペーサーの傾斜部がベアリング側に向くよう 設置し、ラグ部との間に来るようにしてください。
テーパー付ピンを挿し入れ、段付き部とは反 対側に固定用スパナナット・ねじ付ワッシャ ー・ボルトを取り付けます。ねじ付ワッシャー とラグ部の間に隙間ができるよう設置し、段 付き部が中央のベアリングに接触するまで しっかりと締め付けます。
次に、段付部(ピン径が大きな 方)側に拡張スリーブと専用ワ ッシャー、そしてボルトを取り 付け、裏面にある既定トルクで 締め付けます。
ボルト・固定用スパナナット・ねじ付ワッシャ ーを取り外し、こちら側にも拡張スリーブを取 り付け、ねじ付ワッシャー・固定用スパナナッ ト・ボルトの順に(順番にご注意)取り付けま す。スパナナットは締め付けず、ボルトの方を 既定トルク(裏面参照)で締めた後に、スパナ ナットを最大50Nmで締め付けます。
推奨締付トルク表
ボルトでの推奨締付トルク
トルク誤差±10%想定での値
M12 | M14 | M16 | M20 | M24 | M30 | M36 | M42 | |
Nm | 70 | 115 | 175 | 350 | 500 | 600 | 700 | 900 |
lb-ft | 52 | 85 | 129 | 258 | 369 | 443 | 516 | 664 |
標準ナットでの推奨締付トルク
トルク誤差±10%想定での値
M12 | M14 | M16 | M20 | M24 | M30 | M36 | M42 | |
Nm | 65 | 115 | 175 | 250 | 350 | 500 | 600 | 700 |
lb-ft | 48 | 85 | 129 | 184 | 258 | 369 | 443 | 516 |
薄型ナットでの推奨締付トルク
トルク誤差±10%想定での値
M12 | - | M16 | M20 | M24 | M30 | - | - | |
Nm | 60 | - | 125 | 200 | 275 | 350 | - | - |
lb-ft | 44 | - | 92 | 148 | 203 | 258 | - | - |
スパナナットでの推奨締付トルク
トルク誤差±10%想定での値
M17 | M25 | M35 | M45 | M55 | M65 | M75 | M85 | |
Nm | 50 | 120 | 250 | 500 | 600 | 700 | 800 | 900 |
lb-ft | 37 | 89 | 184 | 369 | 443 | 516 | 590 | 664 |
固定用スパナナット 締付トルク
....M100 | M100.... | - | - | - | - | - | - | |
Nm | 50 | 80 | - | - | - | - | - | - |
lb-ft | 37 | 59 | - | - | - | - | - | - |
取外し作業
最初の締付作業を終えた後、可動域いっぱいまで何度か動か し、本製品をなじませた後、ボルトの増し締めを行います。そ の後は10時間・40時間の作業時間の後および定期メンテナ ンスの際に増し締めを行ってください。
作業完了後、テンションワッシャーとラグ部の間に0.5mm 以上のクリアランスがあることをご確認ください。