
最も過酷な林業環境における信頼性
木材の伐採等の収穫における一連の作業は伐倒機等の林業機械にとって極めて過酷な環境である場合があります。事務所等から距離のある山中の作業場で機械が故障した際には、修理されるまでの間作業場で待機の時間を要し、生産再開までに数日間かかることもあります。エクスパンダーシステムとノルトロックワッシャーは、ログマックス社の重要機械の稼働時間を維持することに貢献しています。
林業に携わるお客様は、耐久性が高く信頼でき、効果的な機器の重要性をよく理解しています。作業場は山の中にある場合が多く、事務所から遠く離れた過酷な環境にあります。特に伐採と製材を戸外で行う場合には、機械の故障や生産のダウンタイムが発生することがあります。また、作業員や機器の安全性を脅かす出来事や事故を避けることも非常に重要です。
故障した機械を伐採現場から工場に運び、修理して返すという一連の作業は、本来必要のないものであり、煩わしさや苛立ちを引き起こし、時間の無駄にをなります。このような作業の遅れは、お客様の生産性や収益性に大きな影響を与えます。
市場をリードする林業機器メーカー
スウェーデンの企業、ログマックス社は、頑丈で革新的な林業機器を提供していることで高い評価を受けています。同社は大型トラクターやショベルカー、丸太の積み込み装置、そして目的に合わせて製造された林業向け機械などの運搬車に取り付けるシングルグリップハーベスターヘッドを製造しています。同社は、スウェーデンの林業地域の中心に位置する小さな村、グランゲルデからスタートし、現在では世界市場において有力な地位を築いています。年間500台製造されるハーベスターヘッドの約70%は、主に欧州、北米、南米、ロシアに輸出されています。2012年からは、コマツグループの一部となり活動しています。
「弊社は運搬車は扱っていませんが、知名度の高いグローバル企業であり、マーケットにおける主要なプレーヤーです。」と設計部部長のヨハン・エリクソン氏は言います。
骨の折れる開発工程
ログマックス社は、年間2つの新製品と改良製品を発売することを目指しています。現在、同社の製品群には14種類の機械と、専用の制御システムが含まれています。ログマックス社は、用途に応じて刃を調整することで木材の品質を向上させ、燃料消費を削減するアクティブ フリクションコントロールシステムなど、複数の特許を保有しています。
エリクソン氏は、すべての新モデルには、多くの開発と試験が行われると説明しています。継続的な製品開発の長い歴史がそのことを証明しており、それは時間のかかる業務です。「弊社の製品は、長い開発工程を経ています。」と同氏は言います。
「弊社が提供するすべての製品は、 最高の品質でなければならないため、非常に慎重に開発を進めています。」
ログマックス社は、過酷な環境と要求の厳しい用途に対応するソリューションを提供する他の多くの製造者と同様にボル ト締結体の落下リスクを低減するためにノルトロックのウェッジロックワッシャーを採用しています。機械技術者のペア・アンダ ーソン氏は、ログマックス社に入社した20年前からノルトロックワッシャーを使用しており、現在では設計の中に組み込まれています。
「弊社の鉄骨フレームには、ボルト締結部にナットがない多数のねじ穴があります。」とアンダーソン氏は言います。「ノルトロックワッシャーの設計は、ボルトの緩みを防止します。」
厳しい環境に不可欠なエクスパンダー
ログマックス社は、メンテナンス時の点検と修理での活用と幅広くエクスパンダ ーシステムを使用しています。エクスパンダーシステムは、主に南米市場向けのユーカリ用ログマックスE6収穫ヘッドにも工場出荷時から標準的に取り付けられています。
ユーカリの木の収穫は、伐採と製材が非常に過酷な作業です。機器にとっても非常に過酷な環境であるため、ログマックス社ではその要求に応えるため、E6ヘッドを開発しまし た。樹皮を剥ぎ、枝を払うための5つの刃、丸太の回転をサポートする特殊なフィードローラーが特徴です。
「従来の収穫とは異なり、より効率的に樹皮を剥ぎ、枝を払うためにユーカリの丸太を前後に移動させながら回転させます。」とエリクソン氏は説明します。「追加的な加工のために発送する際に、丸太に樹皮が残っていてはいけません。」
ユーカリは地面から樹皮に砂を吸収するため、樹脂を剥ぐのはさらに複雑な作業です。実際のところ「機械内に非常に研磨性の高い紙やすりを通過させるようなもので、摩滅が増加します。」とアンダーソン氏は言います。
E6ヘッドが晒される歪みと応力は、ログマックス社の他の収穫ヘッドが晒されるものとはかなり異なります。エクスパンダーシステムを標準装備にするという決定は、顧客から提案されたものです、とアンダーソン氏は言います。
「エクスパンダーシステムは非常に耐 久性が高いため、保守のために特殊な工具を必要としません」と彼は説明します
「例えば、刃を頻繁に研ぐ必要があり、この作業や他のメンテナンスを簡素化することは、顧客の時間と費用の節約につながります。」
地元密着かつグローバルでの強力な存在感
スウェーデンの小さな村グランゲルデから南米の森林で使用されるまで、長い道のりがありましたが、ログマックス本社は移転することなく、グローバルに展開している今でも創業の地で地元に根ざしたビジネスを大切にしています。近年の工場の拡張時にも、移転せずに地元で生産能力を大幅に向上させました。
「弊社は地元の環境への貢献に自信を持っています」とエリクソン氏は言います。 「設計、開発、生産、主要な販売事業所、予備部品の倉庫などを含む、弊社の本社はスウェーデンのダーラナ地方にあるグランゲルデにあります。ほとんどのパートナー企業も地域の会社であり、コマツがグランゲルデでの工場の拡張を希望していることは、弊社の長年の顧客にとっても重要なことであり、嬉しく思います。」