Saving time and money by using the right wheel nuts
ホルツヴェーク・ラーデンブルガー社は、欧州最大手の建築用木材の販売会社で、年間80万㎥に及ぶ木材を市場に供給している。その木材をトラックに積み込む運搬重機では、およそ50時間の稼働を経るごとに2名体制でホイールナットの増し締めを行う必要があり、1時間程度がそれに費やされていた。車両のホイールナットの増し締めに2名×1時間分の作業が発生する。これは当然ながら、同社にとって解決すべき課題となっていた。コストに直結するメンテナンス作業と時間を改善し、より長い期間増し締めをせずとも稼働できるホイールナットは何か無いものか―。同社は長きに亘ってこの問題を解決できずにいた。頻繁な増し締めはホイール自体にもダメージを与え、壊れやすいリムが破損すると補修にかかるコストも馬鹿にならないのだ。
ホルツヴェーク・ラーデンブルガーは、激しい振動環境下においてさえボルトの緩みを物理的に許さず、軸力を確実に保持するノルトロックの製品ラインナップに、ホイールナットが存在することを知った。フラットリムでの使用に最適化されたノルトロックホイールナットは、予め潤滑処理が施されており、独自の表面処理によってホイールとの接地面の摩擦係数を安定させることで締付後の軸力をコントロールしやすくなっている。ノルトロックホイールナットは、従来のホイールナット同様にボルト軸に締め込んでいくだけであるため工数が増えることはなく、締付トルクも従来のホイールナット使用時そのままで作業が行える。
ノルトロックホイールナットをセネボーゲン(ドイツの建機メーカー)製運搬車両に導入した結果、ホルツヴェーク・ラーデンブルガーは、車両のメンテナンスサイクルを長期化することに遂に成功した。車両の稼働による振動等でホイールナットが緩むことはなくなったが、ホイール表面の金属なじみ等による非回転緩み(戻り回転を伴わない軸力損失)を考慮し、同社は約2ヶ月(400時間の稼働)ごとに検査の意味を含めて増し締めを行っている。
車両の可動によるホイールナットの緩みが解決されたことで、ホルツヴェーク・ラーデンブルガーは、事業自体のランニングコストをいくらか低減することができた。これはホイールナットの緩みだけでなく、ホイールリムの損傷やそれに伴う修繕を無くしたことによる効果も含まれる。比較的損傷を受けやすいホイールリムは、最低でも月に二度は交換する必要があったが、リムの交換サイクルも当然、導入後にはずっと長くなっている。ボルトやナットの緩みを物理的に許さないということは、このような二次的なメリットも数多くもたらすのだ。
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FACTS
顧客:ホルツヴェーク・ラーデンブルガーGmbH & Co. KG
場所:ドイツ
採用製品:ノルトロックホイールナット
アプリケーション:セネボーゲン製木材運搬重機