Focus on security in windy and vibrating environment
The Challenge
オランダの企業アッカディア社は、厳しい環境下に設置されるCCTVと呼ばれるセキュリティカメラを製造しているメーカーです。同社のカメラは砂漠地帯や洋上施設、果ては北極南極のような極地まで地球上のあらゆる場所に設置されています。
2010年、アッカディア社はオランダ国土交通環境省と、オランダ全土のトンネルにCCTVカメラを設置する契約を締結しました。トンネル内のカメラには、絶え間なく走り去る車両が起こす大きな風圧に恒常的に晒されるため、特に高い耐久性が求められます。一般的なカメラでは1年半ももたないと言われています。
The Solution
アッカディア社は、トンネル内の環境下でも10年間の使用に耐えられる耐振動性の高いステンレス製の特殊なカメラを開発し、PTZと名付けました。このような頑強な機械を製造・維持するためには、極めて信頼性の高いボルト締結が欠かせません。
オランダ国土交通環境省は当初、公共工事で慣例となっていたロックナットを使用するようアッカディア社に迫っていましたが、同社はPTZが故障を起こすことなく長期間、トンネル内をモニタリングできるものとするため、この要求を断りました。
アッカディア社は既にノルトロックとパートナーシップを築いており、CCTVシステムにも採用していました。同社はドイツの製品安全試験を行う第三者機関「テュフ(TÜV)」のテストレポートを含めた信頼できる客観的なエビデンスを揃え、国土交通環境省を納得させました。PTZトンネルカメラは鉄製とステンレス製のM6、そしてM8サイズのノルトロックワッシャーを内部構造で採用し、M10サイズのステンレスワッシャーを土台部分に採用しています。
The Result
アッカディア社のCCTVでは、カメラ本体から土台に至るまで、全ての可動部と内部構造のボルト締結にノルトロックワッシャーが採用されています。
同社がトンネルカメラを設置して以来6年間、トラブルはただの1件も報告されていません。アッカディア社は現在、およそ800種のCCTVでノルトロック製品を採用しています。現在同社は、アムステルダム環状線、そしてベルギー国境近くを走るアーシュトリヒト線という2件のオランダ国内の大規模プロジェクトに400台以上のPTZを納入することが決定しています。
アッカディア社成功の背景には、自社製品に関わるトータルコストを考慮した先進的なサービスコンセプトがあります。長期的視野に立って見れば、オランダ国土交通環境省は、故障したカメラの修繕やメンテナンスに係るコストを大幅に削減したことになります。ランニングコストも含め、製品納入先のエンドユーザーが将来支払って行くコストを、エンドユーザー以上にトータルに考慮し、そのコンセプトを製品に反映させることで、真に高品質なカメラを提供しているのです。