Expander System saves a day of work
エクスパンダー・システム導入により、従来は丸1日は要していた可動部の補修作業が不要に。補修による車両の運転不可時間を無くして作業の遅延や機会損失をゼロに。
スウェーデンのガムレビュー・フォレスト社は、数多くのハーベスターを保有する伐採会社です。その数多くの重機は年中フル回転で稼働しており、メンテナンスによる重機の稼働停止期間(ダウンタイム)を可能な限り無くしてしまうことは、同社の長年の課題でした。
ある時、重機のオペレーターがブームの根元でピン穴が摩耗しているのを発見しました。同社のオーナーは自身で重機のリペア作業を行っていましたが、過去に使用した経験から、この摩耗部を見てすぐにエクスパンダー・システムをメーカー純製のピンと入れ替えることを決心しました。
ピンの交換作業には2時間とかかりませんでした。エクスパンダー・システムは摩耗したピン穴にそのまま挿入して使用でき、以降ピボット部自体を摩耗や割れから保護します。両端のナットを締め込むことでピンの軸が拡張してピン穴との隙間を埋め、重機の可動はガタつくことなく非常に安定します。また、ピン穴内に隙間がなくなることで荷重が全体に分散され、可動部の摩耗や割れを防止するのです。エクスパンダー・システム自体も半永久的に使用できるほど耐久性に優れています。
もしガムレビュー・フォレスト社が純製のピンをエクスパンダーに入れ替えることをしなければ、同社はこのハーベスターをリペアセンターまで輸送し、可動部を分解して丸1日以上をこのリペア作業に費やす必要がありました。通常のピンを新しく挿し入れる際には、精密な位置調整や肉盛作業、穴加工を行う必要があり、そのプロセスには膨大な時間と、現場作業者の労力が必要となります。もちろん作業者の練度によってもダウンタイムの時間は変わって来ます。その苦労とコストをかけても、一般的なピンを使用した可動部はすぐに摩耗してしまいます。これら全ての労力とコストが、ただの一時しのぎ以上の意義をもたらせないのです。今回純製のピンからエクスパンダー・システムに入れ替えを行ったガムレビュー・フォレスト社は、これらの一時しのぎの繰り返しから解放されただけでなく、ピンのメンテナンスや取外し・再取付に必要な時間を丸1日から2時間弱に大幅に圧縮することができました。
ノルトロックグループの全ての製品は、作業者の技量によって得られる効果が左右されず、お客様のメンテナンスコストを大きく削減することで、製品のライフサイクルコストを抑え、尚且つボルト締結本来の役目である安全性・確実性を向上させるものです。このガムレビュー・フォレスト社においても、その試みは成功し、同社のオーナーと作業者の表情には、これまで以上に明るい笑顔が見られました。