高い難題
マンハッタンの空に向かってそびえ立つ、世界で最も残虐なテロ行為があった場所にあるワンワールド・トレード・センター(フリーダム・タワーの名でも知られている)は、完成すると米国の最高層ビルとなります。この誇りと希望のシンボルは、かつてツイン・タワーが立っていた場所に建設中で、新しい5棟の高層ビルから構成され、この地の再開発に欠かせないものです。
数百メートルもの高さがあるビルの土台から、建設工事が行われている場所に建築資材を移動させる仕事は、FKC(フロンティア・ケンパー・コンストラクターズ社:Frontier-Kemper Constructors)レイクショア部門による設計・製造の4機のホイストクレーンに委ねられています。同社は、通常、採掘や地下でのアプリケーション用機材を供給しています。インディアナ州を本拠とする同社のホイストの各機は、毎分約200メートルの速度で、6,300kg以上の重さを持ち上げることができます。
このようなアプリケーションでは、安全性が最も重要であり、ボルトの不具合が大災害につながる恐れがあります。そのため、FKCレイクショア部門では、スーパーボルトのマルチジャックボルト・テンショナー(MJT)の使用を決めました。900メートル以上のワイヤーロープが巻かれているホイストドラムを固定するために、ホイストクレーン1機につき40個のMJTが使用されています。FKCレイクショア部門が以前採用していた、ハンマー等でレンチを叩いて締め付けるスレッジハンマーによるボルト固定方法では、必要となる特定の高いトルクを生みだすことができませんでした。
今では、FKCレイクショア部門では、人や資材を地上数百メートル上まで運ぶ場合でも、地下に運ぶ場合でも、同社のホイストは、すべてスーパーボルトに任せています。
カスタマー: ワンワールド・トレード・センター(フリーダム・タワー)
高度: 541メートル
フロア面積: 242,000平米
階: 108階
鉄の量: 46,000
予算: 31億ドル