低コストの新たな風力発電
フランスの製造業者 ネニュファール社(Nenuphar)は、バーティウインドプロジェクト(VertiWind)により、浮体式風力タービン技術において大きな進歩を遂げようとしています。VertiWindタービンには垂直軸があり、従来の風力タービンとは異なり、低重心で大幅に小さい浮体システムの実現が可能です。また、水深50mメートル以上の水域に設置することでがきるため、強力で安定した風力を、より遠洋でも利用することができるようになります。 VertiWindタービンは、海底に構造物を必要としないため、設置コストを大幅に削減することができ、従来の洋上風力タービンに代わる低コストのシステムとしての可能性に期待できます。
ネニュファール社(Nenuphar)は、昨年35キロワットの陸上風力発電の試作構築に成功した後、現在では2メガワットの本格的な洋上風力発電の試作開発に取り組んでいます。この試作機は、実際に海上で運用されるようになると、大変厳しいストレスを受ける環境下になるため、堅牢なつくりでなければなりません。ネニュファール社(Nenuphar)では、 ノルトロックパフォーマンスサービスの支援を受け、設計を継続的に最適化し、改善を続けており、現在SMOワッシャー(*)が、タービンのブレードとアームの固定に使用されています。 ノルトロック独自のウェッジロックの技術により、メンテナンスは最小限に抑えることができ、VertiWindが低コストのソリューションを可能にするためには不可欠な要素です。ネニュファール社(Nenuphar)は、2013年末までに地中海に本格的な洋上風力タービンの設置を目指しています。
(*)SMOワッシャーとは機械的強度と耐錆性に優れた高耐食性ステンレスを利用したノルトロックワッシャー