エキスパート: ノルトロックのワッシャーは、表面にどのように影響するのですか?
使用のアプリケーションでノルトロックは表面にダメージを与えますか?
ノルトロックのワッシャーは、相手材に掻き傷をつけることなく痕跡を残すよう設計されています。痕跡は歯(セレーション)が相手材に正しくグリップしていることを証明するための重要な指標として、ノルトロックワッシャーが機能しているかどうかの確認にご利用いただけます。
ボルト締結体では、最も摩擦係数の低い点で回転運動が生じるため、戻り回転を起こす時にはセレーション面はボルト・ナットにグリップしているため、2枚組のワッシャーのカム間(内側の大きなギザギザのある面)で戻り回転を起こそうとしますが、カムの山の角度がねじのリード角よりも大きいため、くさびの効果で戻り回転を物理的に防止することができます。
ここで最も大きな点は、ノルトロックワッシャーは摩擦に依存しない緩み止め機構をもっているということで、摩擦係数の低減・安定化のために潤滑油をご使用いただくことができるのです。
ノルトロックワッシャーを取り付けた締結体を締め付ける時、回転運動は必ずワッシャー上部とボルトヘッドまたはナットの間で生じます。そのため、相手材の表面に引っ掻き傷ができることはなく、もちろんバリが出ることもありません。歯(セレーション)は単に素材の中に押し込まれるのみとなります。ボルトヘッド・ナットには、わずかなスクラッチに耐える十分な硬度があります。そのため相手材表面にダメージを与えるリスクはありません。痕跡は、表面にかかる圧縮応力をわずかに増加しますが、素材を引っ掻いたり傷つけたりする性質のものではないのです。