Bolting Tips
【エキスパート】ノルトロックへの交換時は締付トルクも変更すべき?
Q: ノルトロックのワッシャーへの変更で、今までと変わることはありますか?
A: 必要締結軸力を得るため、トルクを管理している場合は、事前にボルト/ナット座面とねじ部双方の摩擦状態を知る必要があります。
ノルトロックの特徴として、ワッシャー外側のギザギザが細かい方にはセレーション(歯)が刻まれているため、ボルト/ナット座面の摩擦係数は平ワッシャーのように表面がフラットなものと比べて高くなります。一方で、ねじ部の摩擦は変わりません。従って、正確な締結軸力を求めるお客様は、ノルトロックを使用する場合、表面がフラットな相手材または座金を挟む場合よりも、やや高い締付トルクで締結する必要があります。ノルトロックが推奨するトルクは、このような摩擦抵抗を全て考慮して算出されています。
一方、ノルトロックのワッシャー導入時に締付トルク値を変更しないお客様も勿論います。これは、摩擦抵抗によって約10~20%低い締結軸力となるものの、適正軸力の許容範囲内に収まるケースです。重要なポイントは、ボルトの強度区分、サイズ、潤滑油使用の有無、締結部材と被締結材の材料によって摩擦抵抗は大幅に変わるということです。もしあなたが適正な締め付けトルクの算出に懸念を抱えているのであれば、ノルトロックジャパンにご相談ください。弊社の営業技術員とエンジニアがお客様をサポートいたします。